アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~

現代の飛香と意識だけが入れ替わり、私は平安の都から来たのですと、突拍子もない話をしたらどうなるか?
話だけで証明できる物もなく、気がふれていると思われるのが関の山だろう。

もし、信じてくれたら? それでもいいと愛してくれる人がいたら。

それこそおとぎ話だと思いながら、飛香は小さく笑った。


『無事、落札したよ。金額も予定内』

オークションが終わりアラキにメッセージを送ると、すぐに返事が来た。

『お疲れさまでした。せっかくですので、どうぞゆっくり楽しんできてください』

アラキにそう言われるまでもなく、まだ帰ろうという気にはなれない洸は、会場となった教室を出るとあたりを見渡した。

廊下には人が溢れ、学園内は時間を追うごとにますます賑わいをみせている。