アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~

「変ですか?」

飛香の声と共に、会場の中のざわつきが洸の耳に帰ってくる。

「いや、よく似合っている。可愛いよ」

せっかくだからと、他のネックレスもつけたらいいと促しながら、洸は微かに動揺していた。

――今のは、なんなんだ?

昨夜、久しぶりにアラキとふたりワインを飲み過ぎた。軽い二日酔いだろう。
きっとそうに違いないと思い、飛香のネックレスを着け変えながらそっと深呼吸をした。

それからは垂れ布の中を覗き込む時も、あまり近寄らないように慎重に気をつけた。

「飛香はどれが一番気に入ったの?」

「私は、これです」

飛香が指を指したのは、最初につけてみた花びらのネックレス。

そのネックレスを見た時、ふいに胸の奥がキュっと苦しくなったような気がした洸は、ピクリと眉をひそめた。