アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~

ガラスの中を覗き込む飛香の隣に、洸の顔が並んだ。

「いらっしゃいませ。お取りしますので、どうぞおっしゃってください」

アルバイトなどしたこともないのだろう。慣れない様子で店員に扮した学生が、硬い笑みを浮かべる。
クスッと笑った洸が「お疲れさま、がんばってね」と声をかけ、いくつかネックレスを指差した。

「そうだね、シンプルで君に似合いそうなのはこんなところかな」

トレイには三つのネックレスが並んだ

「どれも可愛いい、素敵」

「時間はたっぷりあるから、つけてご覧」

「はい」

手にした笏(しゃく)をガラスケースの上に置いた洸は、器用にネックレスの留め金を摘まんで飛香の首にネックレスを着けた。