アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~

「揃いましたね」

クスクスと鈴木が笑う。

「どういうこと?」

「今回の実行委員の生徒から出席者のリストを頂きましてね」

青扇学園歴代No1の生徒会長と言われる鈴木翼は、卒業して十年以上が経ついまでも学生たちに慕われる存在である。
時間が許す限り、鈴木も快く相談にのってくれるので、行事の際は必ず実行委員長から直接連絡がいくのだった。

洸が自ら進んでこのような行事に出席することは、まずない。

今回も出席するような話は本人から聞いてはいないのに、出席者リストに西園寺洸の名前が加わったと聞いた鈴木は、ピンときた。

「お邸に電話をかけましたら、案の定アラキさんがお電話に出られたものですから」

「あいつは、一体いつ僕の出席を決めたんだ? 僕がこのパーティの話を聞いたのは昨夜なんだけどね」

「わたしも出席する予定はなかったんですが、常務が出席すると聞いて急遽参加することに。ちなみに衣装はアラキさんが用意してくださいました。
 ありがとうございます。そうそう、彼女の分まで」

隣の壺装束の女性も、「ありがとうございます」と深々と頭を下げる。
彼女は鈴木の婚約者だ。