アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~

今日の車はセダンではなくリムジンのせいか、車内はしんと静まり返っている。

見たいという衝動にかられ、耐えられなくなった飛香がチラリと隣を見ると、洸は瞼を閉じていた。

ホッとして、そのままその横顔を見つめる。

――間違いない。この人は本当に頭中将の生まれ変わりなんだ。

飛香は不思議な縁を思った。
どんな縁なのかはわからないが、自分がいて家族も同じで、初恋の人や頭中将までいるこの世界。

それならば、やはり同じ疑問がよぎる。
――私と“飛香”は、入れ替わる意味があったのだろうか。

そんなことを思いながら、今ここで生きていることを確認するように、飛香は痛いくらい唇を噛んだ。