アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~

車に乗っている間、市女笠を取っている飛香は洸の横の席で気が気ではなかった。

洸があまりにも頭中将そのものなので、ジッと見つめていたくなる衝動に襲われる。それを堪えるのが辛い。

「眉毛も綺麗に隠したんだね」

「はい。サワさんがやってくれました」

飛香の実際の眉は薄いテープを貼って隠してある。そのテープの上から化粧をしているので遠目にはわからない。
そしてその上にスッと眉が引いてある。

唇に塗る紅は、平安当時のように紅花由来のものだというのサワのこだわりだ。