アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~

「へえ、可愛いね」

しげしげと眺めながら、洸がにっこりと微笑む。

頭に被った市女笠からは、カーテンのような薄い垂れ布ついているために飛香の顔ははっきりとは見えない。
「笠を外しましょうか」
「あ、は、はい」
笠を取るその時まで、不自然なほど驚いていることを誰にも気づかれずに済んだ。

「よくお似合いです」

アラキも感心したように頷き、「そうだろう?」と飛香の着物を選んだサワは満足げに胸を張る。

「会場に着いたら、こちらをお忘れなく」

飛香は薄い布を頭から被っているのでマスクは必要ないが、洸には目元を隠すマスクが必要だ。

「はいはい。わかりました」