僅か30センチの恋


涼美「リト、私...
ケンちゃんと別れた。」

李人「うん。」

涼美「私からサヨナラ言った。
女の人とキスしてる所
見ちゃったから自分から
別れようって言った。
だから、振られてないよ。」

李人「そっか。よく頑張った。」

俺は箱の中からブレスレットを
取り出すと、傘を持つ
スズの腕につける。

そのブレスレットを眺めながら
スズは言った。

涼美「..私の、愛はね。
一方通行なの。」

李人「一方通行?」

涼美「好き。好き。好き。
大好き。大好き。大好き。
それしかないの。
だから、皆、逃げる。
抱え切れなくて逃げる。
知ってるよ。でも、好きなの。」

李人「うん。」