萱島「え?」 李人「萱島医院は町の皆のものですから。 ここに来る度にいつも思うんです。 萱島医院がなくなればこの町の人は 困るんだろうなって。今日、初めて 待合室で待たせてもらって 俺の想像は確信に変わりました。 皆が萱島さんを頼ってる。 皆が萱島さんを信頼している。 萱島さんは、その信頼を 期待を裏切るような人じゃない。」 心の底から思った事を ありのまま言葉にした。 萱島「驚きました。 木山さんがそんな風に 思って下さっていたとは。」 萱島さんは箸を置き 真っ直ぐ、俺の方を見た。