さて、恋愛経験ゼロな俺に
ハッピーエンドなどやってくるのだろうか。

考えても仕方のない事を
俺はずっと考えていた。

部長「木山。」

終始、うわの空だった俺を
現実に引き戻したのは
機嫌の悪い部長の声だった。

李人「はい。 」

部長「ちょっと来い。」

部長の後を追い会議室へと
入った俺の前に以前渡した
資料を放り投げた。

部長「これは何だ?」

李人「萱島医院の提案書です。」

部長「前にも言わなかったか?
萱島医院には今後一切
機械は卸せないと。」