李人「本当にすみませんでした!」

翔吾「え、あの...。とりあえず
頭を上げて下さい。
すみません、意味がよく分からなくて...」

頭を上げた俺は彼の目をまっすぐと
見つめ、伝える。

李人「俺と彼女は付き合ってないです。」

翔吾「え?」

李人「俺には好きな人がいて...
ずっとずっと好きな人がいて...
ようやく告白出来たけど...
その先の進展が全くなくて
俺に彼女が出来たら少しは
嫉妬してくれるかなって思って
多田さんに協力して貰ったんです。」

翔吾「そうだったんですか。」

伝えるべき事は伝えたけど
肝心の彼女が幸せになる
手助けは出来ないみたいだった。

俺の言葉を聞いた彼は一言
そう言うだけだった。