「あー38度もある」
どうせ風呂から出て携帯でもいじってたんでしょうと母に叱られる、どうやら私は風邪を引いてしまったらしい。
頭ががんがんして、先生のことを考えたいのに考えられない。仕事にいく母を見送って、部屋でおとなしく寝ながら考える
あの顔文字は、照れているのだろうか。もし照れているんだとしたら、それはもしかしてサエコ先生が好きってことなのか。
悶々とする私の上で、携帯がなる
友人から
(お見舞いに行こうとしたら先生に止められました。私の代わりに先生が行くらしいので、先生に気をこめておきました。お大事にね!)メッセージが届く
丁度鳴るインターホンに、ふらふら歩いて扉を開けてから焦る。
私今すごいぼさぼさだ。
「大丈夫?」
しばらく呆然と、どうしよう、考えていた私に先生は心配そうに聞く。
大丈夫です、とつぶやいて目が回る。
なんだか熱が上がったみたいだ。

