「旨い。
伊藤さん……じゃなかった、尋……良い奧さんになれそうだね。」

……………………………………。

尋……。

奧さん………………。

………………………………。

どうしよう…………泣きそう。

ポタポタ落ちる涙に………

「えっ!あれっ!
ごめん。何か気にさわった??ホントごめん。
あぁ~どうしよう。」

さっきまで、あんなに余裕あったのに。

「ヘヘッ。」

泣き笑いの顔を見て、呆れてる先生。

「先生が未来の話しをしたから………嬉しくて。
ウチのお家で………家族団らんなんて夢のまた夢だから………。
いつかお嫁さんにしてくれますか?」

ニッコリ笑うと

私の方に回ってきた先生が…………

「約束するよ。幸せになろう」って、ギュッと抱きしめてくれる。

……………彼氏なんだ。

今、初めて実感したの。