始業式での担任紹介は、本当にびっくりした。
朝の掲示板で『2ーC』だと知っていたけれど………
まさか担任が先生なんて。
紹介があった時には
お嬢様学校だと噂されていることを疑う程の喚声が響いた。
教室に入ってからは……
借りてきた猫のように、急に大人しくなったクラスメイト。
先生の挨拶を聞きながら………ただヒソヒソと話すだけ。
せっかく担任になったのに……みんなと一緒に眺めてるだけでいいの?
『その他』になるのは嫌だった。
特別じゃなくてもいいから…………
『伊藤唯』の妹ではない………『伊藤千尋』を知ってもらいたかった。
だから言ったの。
「先生が好きです。」って。
でも…………本当に言いたかったのは『誰か………私を好きになって』
私を知って………私を見て。……………私を……好きになって。
毎日その事ばかりが、心を占めていた。
そうして苦しくなった時………
『私で良かったら………相談にのりますよ。』と……一番欲しかった言葉をもらったの。
それからは………坂道を転がるように………
凄い勢いで…………恋をした。
部活で悩んだ時。
お姉ちゃんに嫉妬した時。
カルピスを飲んだり………海を眺めたり。
毎日、毎時間………息をするように、自然に恋をした。
そうして……バレた。
私の片思いが先生に分かってしまったの。
初めての恋は、教科書なんて何もなくて………
隠す事も、告白する事も不器用で………
先生に負担と迷惑をかけてしまったの。
嫌われて、避けられて………
学校にすら居場所を感じられず………どうしようもなくなった時……
はぁちゃんに『逃げるな!』って怒られた。
……………そう。私は、逃げてばかりだったの。
親からもお姉ちゃんからも………先生からも。
朝の掲示板で『2ーC』だと知っていたけれど………
まさか担任が先生なんて。
紹介があった時には
お嬢様学校だと噂されていることを疑う程の喚声が響いた。
教室に入ってからは……
借りてきた猫のように、急に大人しくなったクラスメイト。
先生の挨拶を聞きながら………ただヒソヒソと話すだけ。
せっかく担任になったのに……みんなと一緒に眺めてるだけでいいの?
『その他』になるのは嫌だった。
特別じゃなくてもいいから…………
『伊藤唯』の妹ではない………『伊藤千尋』を知ってもらいたかった。
だから言ったの。
「先生が好きです。」って。
でも…………本当に言いたかったのは『誰か………私を好きになって』
私を知って………私を見て。……………私を……好きになって。
毎日その事ばかりが、心を占めていた。
そうして苦しくなった時………
『私で良かったら………相談にのりますよ。』と……一番欲しかった言葉をもらったの。
それからは………坂道を転がるように………
凄い勢いで…………恋をした。
部活で悩んだ時。
お姉ちゃんに嫉妬した時。
カルピスを飲んだり………海を眺めたり。
毎日、毎時間………息をするように、自然に恋をした。
そうして……バレた。
私の片思いが先生に分かってしまったの。
初めての恋は、教科書なんて何もなくて………
隠す事も、告白する事も不器用で………
先生に負担と迷惑をかけてしまったの。
嫌われて、避けられて………
学校にすら居場所を感じられず………どうしようもなくなった時……
はぁちゃんに『逃げるな!』って怒られた。
……………そう。私は、逃げてばかりだったの。
親からもお姉ちゃんからも………先生からも。



