すると瑠衣君が突然、制服のブレザーの袖でアタシの頭を雑に撫でた。




「えっ、なに!?」




髪の毛ボサボサになっちゃったじゃん。




「…取り柄、なんでしょ?頭、汚れてるよ。」




アタシへ見せた瑠衣君の袖には


チョークの白い粉がついていた。




えっ…。


もしかして、瑠衣君が払ってくれたの?




突然の優しさに驚きを隠せない。




「あ、ありがとう…。」




び、びっくりした…。


まさか瑠衣君がこんなことをするなんて、思ってなかったから…。