好きって言わなきゃヤダ。【完】

「いつもの乙羽なら、そんなの関係なしに、俺が嫌がろうとグイグイ来るくせに。図太い神経だけが、持前だと思ってたけど。」


「図太いって失礼な…。」


「…廊下で会った時だって、俺見てすぐ逃げるし。…ホント、ムカつくんだけど。」




いやいやいやっ…!


なんで瑠衣君がそこで不機嫌になるのよ!




再び舌打ちをする瑠衣君に、アタシの方が慌ててしまう。




…ていうか、アタシの気持ち知ってるなら、


それくらいのこと気づいてよ…!




いつもはアタシの心の中、見透かしてくるくせに!




鈍感なの!?バカなの!?




王子って呼ばれるくらいなら、乙女心くらい気づけっ…!




「ねぇ、本当のこと教えてよ。なんで俺を避けてたの?」