好きって言わなきゃヤダ。【完】

購買近くまで走ってきたところで


ようやく足を止め、呼吸を整える。




突然のことでビックリしたとはいえ、


…瑠衣君のこと、避けちゃった。




どうしよう…これじゃあ、どんどん気まずくなる…。




なんであのタイミングで廊下にいるのかな~…。


ほんと、タイミング悪い…。




「乙羽っ…!」


「えっ?」




切羽詰まったような声が聞こえたかと思うと、


振り返った先に居たのは五十鈴だった。




「…五十鈴…?」




膝に手を当て大きく呼吸をする五十鈴を


アタシは目を真ん丸にさせ見つめた。