穏やかな口調ではあったものの


その笑顔からは何かバチバチとしたものを感じた。




ていうか、勝手に、なに聞いてるのっ!




「乙羽の友達として、告白の返事が気になるんだけどな。」




「ちょ、那央っ。やめてよ。そんなの、いまはなんだっていいじゃん。それに瑠衣君、風邪引いてるし、これ以上ここで長話しするのはよくないから…。」




アタシはなんとか話を切り上げさせようとする。




…が、そんなのはこの場の雰囲気で言っても、


無意味なものに等しかった。




「瑠衣君の気持ち、聞かせてよ。」




那央に改めて尋ねられ、傍らにいるアタシへ


瑠衣君が一瞬だけ視線を向ける。




そして小さく口元に弧を描くのが見えた。