「…俺じゃなくていいんだ。」


「え?いま、なんて?」




余りにも小さな声で


呟くもんだから聞こえなかった。




聞き返すアタシに瑠衣君のご機嫌は


斜めになりまくりだった。




「乙羽は、俺じゃなくてもいいんだね。俺のことが好きとか、言ってたくせに。」




「ちょっ…!瑠衣君…!なんで、それをここで言うのっ…!」




急速に顔に熱が集まりだすのが分かった。




瑠衣君のあほあほあほーっ!


なんで、いまそれを言うのよっ!




那央に告白したことが、バレちゃったじゃんっ…。