好きって言わなきゃヤダ。【完】

「…自信満々だね。」


「もちろんっ!落とせる自信しかないよっ。」




自信いっぱいの笑顔を浮かべるアタシと


呆れた笑みを浮かべる瑠衣君。




「じゃ、早速いこっか!」


「あっ、おい…!」




瑠衣君の手を握り、走り出していた。




「ちょ…手…!」




嫌がる声が聞こえるが


アタシは聞こえないフリをする。




ひんやりとした瑠衣君の手のひら。




絶対離さないもんねっ。









………ただ。




ほんの僅か…ほんの少しだけ。




瑠衣君もアタシの手をギュッて…


握り返してくれたのは、気のせい…だよね…?