「私のさっきの話聞いてた?王子は近づく女の子に容赦ないんだよ?いくら乙羽でも、こっぴどく毒吐かれるのがオチだよ。」




「…ぷっあはははっ。なにそれ、そんな訳ないじゃんっ。」




も~五十鈴ってば、真剣な顔するから、何を言うのかと思えば。




アタシが毒を吐かれる?


そんなのあるわけないじゃんっ!




男の子は可愛い女の子に弱い訳だし、


アタシにかかればその王子?なんて平気平気。




「ちょっと顔見て、話すだけだから。」


「はぁ…。まともに話せるなんて、思わない方がいいわよ。」




五十鈴ってばそんなにアタシを脅さなくてもいいのにっ。




呑気にケラケラと笑うアタシに五十鈴は呆れた様子を見せる。




「とにかく、私は忠告したからね。」


「はいはいっ。」