好きって言わなきゃヤダ。【完】

「なんか勘違いしてるみたいだから言うけど。」




瑠衣君の突き刺すような声に桜田先輩は


立ち去ろうとする足を止める。




「遊ばれてるのは俺じゃなくて、乙羽のほうだから。俺が乙羽を遊んでやってるだけだから。勝手に勘違いしないでよね、バーカ。」




……えっ!




ア、アタシ…瑠衣君に遊ばれてたの…!?




「…なにそれ、つまんねーの。」




先輩は捨て台詞と共に


白けた顔を浮かべアタシ達の元を去った。




「ツマンナイのはどっちだよ。……って、おーい。いつまで、固まってんだよ。」