「ねえねえ、その人ってどのくらいカッコいいの?」


「んー…間違いなく芸能人レベル。…いや、それ以上かもね。」




芸能人以上の顔立ち…か。


そんな人がいたのに、どうしてアタシは今まで気づかなかったんだか。




ん~…五十鈴がそこまで言う、その朝比奈瑠衣君?だっけ。


どんな人なのか気になってきちゃった。




明日のお昼休みに会いに行ってみようかな。





何か考える素振りを見せるアタシに、


五十鈴はジーっと視線をぶつけてくる。




「…五十鈴?」


「王子に近づこうとか思ってないでしょうね?」


「えっ!」




図星を突かれドキッと心臓が跳ね上がる。




「興味本位で王子に近づくのはやめなって。乙羽が傷つくだけだから。」




「え?アタシが傷つく?」