好きって言わなきゃヤダ。【完】

「…乙羽ちゃんって俺と同じニオイがするんだよね。」


「…は?ニオイ…?」




先輩はニッコリと下品な笑みを浮かべる。




「乙羽ちゃんって誰にでもいい顔するじゃん♪俺、さっき見てたんだよね。乙羽ちゃんが男の子達に愛想振り撒いてるとこ♪」




❝誰にでもいい顔❞




そのフレーズはアタシを過剰に反応させる。




さっき…瑠衣君に言われた言葉だ…。




「前にも言ったと思うけど、乙羽ちゃんもやっぱり軽い女の子だったんだね♪アイツとだって、遊びで一緒にいるんでしょ?ホントいい性格してるよね♪」


「違う…!アタシは軽くない…!それに、瑠衣君とだって…。」


「そんな隠さなくていいよ♪俺も乙羽ちゃんも似た者同士なんだし♪だから、俺らは俺らで仲良くしようよ♪ね?」