好きって言わなきゃヤダ。【完】

「こらこら。しーっ。大きな声出すと、みんながビックリするよ?」




「だったら早く腕、離してもらっていいですか?」




「乙羽ちゃんが逃げないって約束してくれるなら、離してあげてもいいよ♪」




変わらぬ調子でニコニコと


笑みを浮かべているのが心底不気味に思えた。




…大丈夫、冷静に。




「…分かりました。それで、先輩はアタシに何の用ですか。」




大人しくなるアタシを見て


先輩は掴んでいた腕をようやく離す。