好きって言わなきゃヤダ。【完】

「それでね、突然明日デートに誘ってきてさ、ほんと、ビックリしちゃったよ。」


「その先輩も乙羽ちゃんにデートを申し込むなんてすごいね。」


「あはは…。流石にアタシも断ったんだけど、そしたら今度は一緒に帰りたいって言われちゃって、あんまりにも必死だったから断れなかったんだよね。」




普段のアタシだったら断ってたと思うけど


今のアタシは前とはちょっと状況が違うからね…。




…精神的にも。




アタシのメンタルケアも含めて


誘いをオッケーしたのは正解だったかも。




「えっ。じゃあ明日はその先輩と帰るの?」




理仁君は少し驚いた様子で目を丸くする。




「うん。全然ノリ気じゃないけど。気分転換にいいかなって。」


「瑠衣と一緒に帰らなくていいの?」




瑠衣君とは一緒に帰るっていうよりも


アタシが無理矢理ついてってるだけだしね…。




…ていうか、それは理仁君が1番分かってるでしょ?