好きって言わなきゃヤダ。【完】

先輩には申し訳ないけど、お断りしよう。




この人が、どれだけ有名な人か知らないけど、


アタシにとってはそんなの全く興味ないし。




「デートはその、ごめんなさい。アタシ、先輩のこと知らないし、そういうのはお断りしてるので。」




アタシにしては、優しい言い方をしたほうだと思う。


…一応先輩だしね。




「えーっ!?マジ?ショック~…。」




なんてわざとらしく落ち込んだ素振りを見せる。




「じゃあさじゃあさ!デートじゃなくていいから、一緒に帰るってのはどう?どこにも寄らずに真っ直ぐ家に帰るだけ!」




「は、はあ…。」