それから高校を卒業した今でも、悲しいことがあると、その公園に行くようになった。
誰も迎えに来てくれない寂しい公園を、小学生のうちはきっと迎えに来てくれるだろうと期待して訪れていたが、そのうち傷ついたら行く場所になった。
部屋で一人で泣くよりも、公園で一人で泣いた方がなんとなくいい気がしていた。
よくわからないけど、葵は昔から来ていたこの公園が落ち着く場所になっていた。