「奏ただいま〜今日は一段と暑いね〜でも、、、
奏の部屋は涼しいね、、」

奏の部屋はクーラーが効いていて涼しかった。奏は今年の夏の暑さを知らない。


「窓開けたいけど虫が入って来たら大変だから開けられないなぁ」

窓の外を眺めると桜はもう全て散り青々とした綺麗な桜の葉が光っている。

「すっかり夏だね。今年も2人の時間たくさん作るからね。あっ、そろそろこの時期だね。英雄ポロネーズでも流そうか。」

フレデリック・ショパンが夏のノアンで作り出したと言われている夏のクラシック曲を流した。

静かな病室にピアノの音が響く。私の頬に一筋の涙が通った。