シンデレラは騙されない



「凛様、星矢君は納得してくれた?」

私はこんなに切羽詰まった時なのに、そんな事を凛様に聞いてしまう。

「大丈夫だから…
無理やり納得させた」

その言葉だけで、私の心がすっと落ち着いていく。
凛様はそんな私の手を優しく握りしめた。

「この扉が開いたら、麻里は完璧なお姫様になる。
斉木家の斉木凛太朗の妻として、皆が麻里の事を称賛と羨望の眼差しで見るんだ。

もし、麻里が本物のシンデレラだとしたら、これだけは決して忘れないでほしい。

この魔法は絶対に解けない。
永遠に俺達は幸せになるって事を…」

すると、ゆっくりとドアが開いた。
たくさんのカメラのフラッシュとシャッター音が鳴り響く。

私は新しい未来へ足を踏み出した。
今までの自分の人生に、自信を持って、誇りを持って、胸を張って前へ歩き出す。

私の腰を優しく支えてくれる凛様の隣で…
二人で穏やかな微笑みを浮かべながら…





…The end