だから、凛様には黙って、そのデザイナーさんと何度も対策を練った。
幸いな事にドレスの写真が残っていたから、似たドレスを探すのは簡単だった。
白というより、水色に近いドレス…
でも、凛様を喜ばすには、できるだけその水色に近い方がいい。
試着の日、たまたま凛様は仕事で来れなかった。
私の母と綾さんと星矢君が、そのドレスのお披露目に立ち合った。
「麻里先生、シンデレラみたい。
僕がこの間、凛太朗と観たシンデレラの映画のドレスもこんなのだった」
「凛太朗とシンデレラとか観たりしてるの?
凛太朗って、一体何歳だったけ?」
綾さんは困ったように笑った。
愛しい弟は皆の心をいつでも癒してくれる。
「だからね、僕、この間、凛太朗に言ったんだ。
シンデレラは最後に皆の前でダンスをしたけど、凛太朗達も踊るんでしょ?って。
そうじゃなくちゃ、麻里先生は、シンデレラにはなれないよって」
私は途方に暮れた。
この叔父さんと甥っ子は一体どんな話をしているの?



