シンデレラは騙されない



そして、二週間はあっという間に過ぎた。

私は、最高級のエステに通い、肌と体を整えた。
ウェディングドレスは綾さんの知り合いのデザイナーの方が、私のというより、凛様のリクエストに応じた素敵なドレスを探し出してきてくれた。

凛様のリクエストとは、私が学生の頃にプロムのパーティで着ていた水色のドレスの事だった。
凛様に言わせれば、私達が初めて出会った大切な日。
でも、残念ながら、私は凛様の事をほとんど覚えていない。
一言二言交わした程度の日本人の男の子は、その時何人かいたから。

「あの時のドレスがいい!」

そんな子供みたいな事を言って、私やそのデザイナーさんを困らせた。
でも、私はその時の写真を持っていた。
凛様の友達だった、その時に私がちょっとだけお付き合いをしていたジャックと二人で撮った写真。

でも、そんなものがあるなんて、凛様には絶対に言えない。
ただでさえ究極の焼きもち焼きなのに、そんな写真を見せたら発狂する事間違いなしだから。