「凛太朗はあなたと出会って、本当に立派になったわ。
つまらないしがらみにしがみついている私に、ちゃんと現実を見せてくれた。
凛太朗の会社への熱意は本物だという事と、麻里さんへの愛情も永遠に変わらないという事を…
麻里さん、本当にごめんなさい…
あなた一人をあんなに苦しめてしまって…」
私は首を振るしかできない。
こんな夢のような展開に、私の方こそお礼を言いたいくらい。
私と会長が目を潤ませながら見つめ合っていると、私の隣で凛様がわざとらしく咳をする。
「ねえ、そんな積もる話はあとにしてよ。
お腹空いたよな、星矢?
俺はお腹空いた。
実は、昼ご飯だって、ろくに食べてないんだから」
凛様の一声で、斉木家の皆はいつもの笑顔の戻った。
私がここに居る事に何の違和感もなく、いつもの斉木家の食卓の風景が甦る。
「あ、そうだ、麻里、よく聞いて。
俺達の結婚式は二週間後の、3月10日だから。
モーリステイラーホテルの飛天の間で盛大にやる予定。
まず、麻里はちょっと太らないとだな。
今日から、俺がつきっきりでご飯を食べさせるから、OK?」



