会長も専務もテーブルから離れた所で、私達の様子を見ている。
綾さんは私を正面に座らせると、小さく息を吐いて無理に笑みを浮かべて私を見た。
「麻里先生…
どうしても聞きたい事があって…」
私は俯いた。
綾さんが聞きたい事はもう分かっているから。
「単刀直入に言うわね…
麻里先生と… 凛太朗は…
つき合っているの…?」
そう聞かれると分かっていたのに、私の体は固まってしまう。
息をするリズムさえ忘れてしまったみたいに。
「つき合ってるとかじゃないんだ!
麻里先生と凛太朗は結婚するの!
僕はそれに協力するって、凛太朗と約束したんだもん」
星矢君は泣きながらそう言ってくれた。
こんな小さな子供には、酷な約束だったのかもしれない。
でも、星矢君は、凛様と私のために、約束した通りに僕は協力するって言ってくれた。
それは、彼にとっては心の底から湧き上がる本心で、だからこそ私は辛くてしょうがない。



