そして、私はそのイントロですぐにその歌が分かった。
Sam Smithの“Stay With Me”
私も凛様も大好きな歌。
凛様のギターはとても切なくて、私の目からすでに涙が溢れ出る。
凛様の歌声は、普段話す声と少し違っていた。
山本さんが言うようにハスキーで声の質が太く感じる。
ネイティブと同じくらいの英語の発音にもうっとりして、そして、何より凛様の歌声が胸に響いて涙腺が崩壊してしまったみたい。
もう、完全にやられてしまった。
二度、恋に落ちた。
今度は雷に打たれたみたいに…
はにかみながら歌う凛様の表情に、初恋の時以上のときめきが私に襲いかかる。
大好き… 凛様…
そして、ごめんなさい…
こんなに才能のある音楽を、私は凛様から奪ってしまった。
凛様は音楽に逃げていたわけではない。
音楽が凛様を呼んでいた。
こんなに素敵は歌声と、心に響くギターの音色を、一般の人は持ち合わせていない…
私は心に誓った。
もし、私と凛様の恋が成就したのなら、その時は凛様の生の演奏を聴かせてもらう。
そして、凛様に時間と心の余裕があるのなら、また音楽活動を始めてもらいたい。
だって、肌身離さずに持つギターに、凛様の音楽への想いが溢れているから。



