「そうできるのならの、一言は要らないよ。
できるんだ…
麻里のためだったら、俺は何だってできるんだから。
だから、俺だけを信じる事。
悠馬さんの事なんか思い出してもダメだぞ。
それだけは、絶対に許さないから」
私は泣きながらクスッと笑った。
やっぱり凛様はやきもちを焼いていて、それがすぐに言葉に出てしまう。
そんな凛様が愛しくてたまらない。
凛様は私の涙を親指で拭いながら、「車へ戻ろう」と言って歩き出す。
私の腰に手を当てて、何だか早歩きをして。
車へ戻った凛様は、私を助手席へ乗せると、自分は後部座席から何かを取り出している。
「ほら、一緒に食べよう。
シュガースィートコーンのドーナツ、麻里が好きだから買ってきたんだ。
マジで、俺はお腹が空いた」
凛様はそう言いながら、ドーナツを箱の中から取り出した。
ますは、私に、私の大好きなチョコレートでコーティングされている一番人気のドーナツを渡す。
そして、自分はシンプルなシュガータイプのドーナツを三口で食べ終わる。
私は可笑しくて笑ってしまう。



