すると、凛様は先を歩く私の手を引っ張った。
「じゃ、綾からのお見合いは断れないじゃないか。
そんなに好きだったら」
凛様は本当に魅力的…
こうやって、星矢君みたいな子供になってしまうギャップはいつでも私を骨抜きにする。
私は上目遣いで笑って見せた。
「大丈夫です。
ちゃんと断ります」
やり切れなそうに目を細めた凛様は、今度は力強く私の肩を抱き寄せる。
「絶対? 何があっても?
じゃ、その場に俺も付いていくから」
私は凛様の綺麗な横顔を見る。
凛様に嘘はつきたくない。
きっと、平塚さんに関しては誰よりもナイーブだから。
「来なくても大丈夫です。
それに、もう会う約束をしてるんです。
今日、平塚さんが、急な用事が入ったらしくてHAKASEの本社ビルに来たんです。
私の職場に電話があって、少しだけお会いしました。
で、今度、ゆっくり会おうってなって…
だから、その時に、ちゃんとお断りするつもりです…」
マズいと思った。
凛様の目が怖いくらいに釣り上がっている。
あ~やっぱり言わなきゃよかった…



