「凛様、もう、帰らないと。
コンビニに行くって出てきたのに、変に疑われちゃう」
凛様は私が気付くほどの大きなため息をついた。
「そんなにあの家が気になる?
どう思われようが関係ないよ。
俺達はもう立派な大人なんだし、それにもし何か言われるなら、その時は俺がちゃんと守るから大丈夫だよ」
私は凛様の手を引いて歩き出した。
「私は凛様のご家族が大好きです。
会長も綾さんも専務も、ニ、三回しかお会いしてないけど凛様のお父様も、星矢君も、斉木家で働いてる皆さん全員が大好き。
星矢君の家庭教師で入ってきた何も取り柄のない私の事をすごく大切にしてくれて、どれだけ感謝の言葉を並べても足りないくらい。
凛様の絶対に悪人にはなれない優しい性格も、品のある無意識の仕草も、このご家族に包まれて育ったからなんだと思うんです。
それくらい、私は斉木家の皆が好き……」



