それは俺の親。つまりこの母親と、俺の父親が離婚したからだ。それは俺が小学生になる前の話だった。
幼稚園生の俺でも分かるようなくらい母親と父親は仲が悪くていつも喧嘩ばかりだった。
ある日、幼稚園の帰りのお迎えが父親だった。いつもは母親だったのに急に父親が来てくれて
その時の俺はとっても喜んで、
「ぱぱがお迎えだぁ！玲央いい子にしてたからぁ？」
とか言って、父親が
「…そうだよ！玲央が、いい子だからだよ…！」
と言ってくれた。その時父親の笑顔が少し曇っていた。小さかった俺はそんなことに気づかず、ずっと喜んでいた。しかし、いつもの家にはつかなかった。
着いた場所はいつもの家より少し狭いアパートだった。俺は
「ぱぱ？ここどこなのぉ？ままはぁ？」
と無邪気に聞いた。すると父親から
「ごめんな、玲央。母さんとはもう会えないんだ。けど今日からはぱぱと二人で遊ぼうな！」
と言われた。俺は