俺の名前は片霧 玲央(カタギリ レオ)。高校2年生だ。
「れお〜。一緒にかーえろっ!」
こいつは中谷 拓也(ナカタニ タクヤ)。俺の幼なじみだ。
「うん。ってかそんな大きな声で言わなくてもちゃんと聞こえるのに。」
俺が不満の声を荒げると、
「あー。ゴメンね?俺ぇ、声でけぇからさっ!」
と、前向きに受け止めた。俺はこいつのこういう素直でピュアなところが好きだ。
とか考えてるうちに拓也は教室を出ようとしていた。俺は急いで準備した。

帰り道、拓也と何気ない会話をし、家の前で別れた。俺たちの家は隣同士だ。
だが、俺達はずっと一緒だっわけじゃない。それは俺が引っ越したから。
ーガチャー
「た…ただいま…」
俺はそう言うと素早く部屋に入った。すると部屋にノック音が響いた。
「玲央、今帰ったんでしょ?ご飯食べる?」
これは母親だ。母親って言っても俺はこいつを母親だとは思っていないが。