春だ。


出会いと言う季節だと誰かが言った。
僕の眼に映る全てがシロクロで、生も死もどうだっていいのだと実感する。

今日は良く晴れていて空は青いはずだ。
きっとそうであるはずなのだ。


この世界には沢山の色があふれていて、きらめいているはずなのだ。

桜の花が咲いたこの土手沿いを取り止めのないどうでもいいことを考えながら、僕は歩いていた。

「おっはよー」