『ブォーン♪ブォーン♪』

「山下君、第4コーナーを曲がったら一気に60キロまでスピードを上げろ!」

(あ〜〜声デカイなぁ〜)

「はい」

シュンはコーナーを3速で立ち上がり4速に入れてアクセルを開ける、車は一気に60キロに到達した。

「よ〜し、良い感じだ〜次の第1コーナー手前でポンピングブレーキだぁ〜」

田崎は、車の中で叫んでいた。

(この、微妙にテンションが高い男は、自動車学校の講師である)

「はい」

シュンが運転する車は、第1コーナーに近づいた。

「いけ〜ポン・ピン・グ〜〜」

(だから、声デカいって)

「はい」

シュンは、田崎の掛け声に合わせてブレーキを踏んだ。

車は減速し第1コーナーに入る。

「よ〜し、シフトダウン」

シュンはギアを3速に落とし第1コーナーを抜け所定の位置に車を走らせ駐車した。


「よーし!なかなかじゃないか」

「ありがとうございます。」

「ヨシ!山下君仮免試験を受けていいぞ」

「あっ、はい!」