「えっ、あっ本当だ。一位なんて久しぶり」

毎朝見ている星占い。
私のかに座はいつも下の方。

それなのに今日は一位なんて本当に珍しい。

「見てみて!今日は近くの席の人と急接近だって」

「き、急接近?!」

飲んでいたオレンジジュースを吹き出しそうになった。
そんな私に沙彩はまた不思議そうな顔。

「なんでもないよ。ほら、沙彩そろそろ用意しないと。私も行かなきゃだし」

「あっ、本当だ。えーっ沙彩の魚座、最下位だったし」

ぶつぶつ文句を言う沙彩。
かたや私は急接近という言葉にまた慌てていた。急接近って昨日でもかなりの急接近だったのにこれ以上の急接近なんて。

そんな騒々しい気持ちを抱えて、向かった学校。私を待っていたのは、貴美枝と良美という二人であって望月くんではなかった。