美恋side

ドラッグストアに買い物連れてってもらったり、生活用品を揃えたり、
琥太さんが車出してくれて引越し作業もあとはベッドなど大きいものだけになった

今は、颯太さんに
コンビニに連れてってもらっている
と言うより連れてかれた
やっぱりまだ3月
風は冷たく、道路の端には溶けてない雪が見える
太陽眩しくてサングラスかけてるけど、
あー、これは似合いすぎる
ポケットに手を突っ込んで横歩いてる颯太さん
身長高いし、キレイな顔してるから女の人とかチラチラ見てくる
コンビニに入るとおでんの匂いに
あったかい空気が体を包む
ドリンクコーナーに行くと颯太さんは
あたしが好きな紅茶をカゴに入れ
アイスコーナーで立ち止まり
じっとアイスを見つめてる
「美恋、帰ったらアイス食わね?」
「寒くないんですか!?」
「暖房つけたなかアイス食うのが良いんだよ」
ニカッと笑って2つセットのアイスと、
琥太さん達が好きらしいアイスを入れてく颯太さん
キラキラした目でアイス見てる
大人の颯太さんには申し訳ないけど
かわいい。
お会計して外出ると
るんるんした表情がわかる

家に着いて玄関の扉を開ける颯太さん
「ただいまー、」
「おかえりなさい!」
龍がリビングのとこから顔出す
「お邪魔します、」
「美恋、もうお前が言う言葉はお邪魔しますじゃないぞ。ここはお前の家なんだ。
な?」
ぽんっと優しく頭に手を乗せる颯太さん
「家に帰ってきたらなんて言うんだっけ?」
「、、ただいま」
「よく出来ました」
そのままわしゃわしゃと撫でてくれる手に、擽ったさを感じた
「ほら手洗って食うぞ!」
颯太さんは龍にさっき買ったものを渡し、あたしの背中を押す

二人並んで手洗う光景に笑って写真撮ってる龍
「ほら龍も来い
琥太ぁあと10秒でリビング来なかったらお前の分は龍の腹の中に消えんぞ!」
バタバタと中庭の方から走ってきた琥太さん

なんか、ほのぼのって感じでいいな。

「ほら美恋こい」
いつの間にこたつセットしたんだろう
リビングにはちょうどいいサイズのこたつがセットされていた
ぽんぽんと自分の横を叩いてる颯太さんの横に座ると
颯太さんはあたしの前にもアイスを置いた
ペリペリとアイスの蓋を取ると
あたしの好きなプティング味のアイスだった
「お前そのアイスじっと見てたろ」
クスクス笑ってアイスつついて食べてる颯太さん
バレてたかー、
「お前もまだ子供のとこがあって安心したよ」
アイス食べながら言う颯太さんはホッとしてる顔してる
心がぽかぽかした
「あたし、ここ来てよかった」
すると、
にっ!と笑った颯太さんと琥太さん、龍がわしゃわしゃと頭撫でてきた
家族ってこんな感じに心が暖かくなるんだな、