「あー、家についちゃった。」

あっという間だったなー。

「また明日ね。梓。」

「おー。」

「ばいばい。」

「まって。」

家に入ろうとした私の腕を掴んだ。

「ん?」

振り返ると

すぐ近くに梓の顔が。

「すきだよ。亜都羽。じゃーな」

耳元で言うと手をヒラヒラさせて

帰って言った。

脱力してその場に座り込む。

不意打ちはずるい。

「はぁー。ドキドキした。」

びっくりしちゃったじゃん。

火照る顔を抑えて家に入った。