世界で一番をくれる人


ふう、とため息をひとつつく。


「あたしね、海斗が向こうに行ってから、しばらくはずっと放心状態で、なにも感じない無の世界でぼーっとしてた」


学校が全然楽しくなくなって、海斗と戦うために頑張ってた勉強もなあなあにして。


「気づいたら、全然勉強が分からなくてなってて。でも、それでもいいやって、思ってたの」


結衣はあたしを気にして彼氏よりもたくさん遊んでくれて。


それはそれで楽しかったから、別によかった。



やりたいことなんか全然なかったし、夢なんてもっとなかった。


だから、いいやって投げ出してて。


「そんなとき、おじいちゃんが死んじゃって」


海斗の目がみるみる大きくなっていく。



「真帆、そんなこと一言も言ってなかった」



「言わないよ、言えないよ。海斗がすごく頑張ってたの、電話してたときすごく感じてたから」