僕が天神の側から立ち去ったあと

一人の女性が天神の元へと近づく

「言わなくて良いの?…」

天神はニコッと笑い

「良いのさ…まだね……それより君は何をするつもりだいメア……」

メアと呼ばれたその女性は天神に背を向け

「私は…自分の〝罪〟を消すためにあの子を大切にしたいと思うの……テロを死なせてしまった私をあの子ならきっと………」

天神は眉間にシワを寄せて言う

「私は君の事情を知らない…だから何とも言えぬが……
君があの子を〝作った〟のには意味があるのだろ?」

ふふっとメアは笑い

天神の方を見て

「さぁ?…貴方にはきっと分からないことだわ」

そう言って姿を消す