「でもなぁ…家に帰ったら食べれるモンだしなぁ…やめるか?」
『好きにすればいいと思うよ?』
食べているうちに気が変わったらしく、やっぱり普段のご飯でいいと言う。
トレーを戻して、じゃあ、この紙、いらないね?ってカバンにしまいかけたら
『それ切り取って、ひっつみ。』
おとーちゃん?
「うん?やっぱり食べるの?」
いらないって〜。
父がトイレ中に、ひっつみ希望を出しました(笑)事後承諾です。
『明日、ひっつみ〜。』
で、寄りきり勝利。今日も全粥の人にひっつみが出るかどうかは別として。
すると父が、ふと、思い出した様に言った。
「これ、おっかぁから聞いてるか?」
抗癌剤治療についての説明書だった。
『んーん、知らない。昨日お話ししたの?何だって?』
こうなんだって。と言って出された紙には、非常に読みづらい文字の箇条書き。
がん化学療法科の医師は…
多分… 加藤先生?
みたいな…(笑)


