「それなら行かなくてもいいじゃないですか」
「そういうわけにはいかんのよ」

行きたくないと言えば行かなくて済むのかと思ったけど、そうではないらしい。

先生は、「申し込んどくね~」と私の拒否を無視して職員室に行ってしまった。

私にとっての部活は、憂鬱なものでしかない。毎日放課後が近づくたびに泣きそうになる。帰りたい を連呼しながら部室に向かう。

でも、部室に行けば先輩たちもいて、そんなこと口には出せない。

我慢して、走るしかない。

走るのが嫌いなわけではない。むしろ好きな方。でも、やらされて走るのは違う。この距離を、このペースで走ろう と決められて走るのは楽しくない。

甘えなのかもしれない。途中で諦めてやめてしまうのも、タイムを落として走ってしまうのも。