年が明けて1月4日。

年末年始は隣県の祖父母の家に帰省していたから、この日の部活は気が重かった。

それに、新年一発目の部活は、地元で一番登山客が多い山をみんなで登る。

引退した先輩たちも来る恒例行事らしく、久しぶりに大人数での部活だ。

「あけましておめでとう!」
「あけましておめでとうございます!」
「年末年始どこ行ってたの~?」
「お正月、神社人多かった~」
「お年玉どんぐらいもらった?」
「やっぱ久しぶりの部活はだるいね~」

いろんな声が飛び回る。相変わらず騒がしい部活。集合時間を少し遅れて先生がやって来た。

「お待たせ~、始めようか」

40中盤の女の先生。ここに来るだけで疲れてる。こんなので山登れるの?なんて思ったけど、先生はこの山が好きらしい。その場にいる誰よりも張り切っていた。

頂上でキャプテンが新年の抱負を叫び、無事新年最初の部活が終了した。

次の日からの部活は、今まで通りのしんどい部活だった。毎日部活付の日々なのに、先輩にも会えないまま冬休みを終えた。